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16歳幡野 大逆転V
2014/6/17 (火)
神奈川のアマチュアゴルファーナンバーワンを決める県アマチュアゴルフ選手権2014(県ゴルフ協会主催、神奈川新聞社など共催)女子の部決勝最終日は17日、大磯町のレイクウッドゴルフクラブ・東コース(6255ヤード、パー72)で145人が参加して行われ、5打差の2位で出た東京・堀越高2年生の16歳、幡野夏生(横浜)が6バーディー、1ボギーの67をマーク、通算5アンダーの139で初優勝を果たした。
単独首位で出た林菜乃子(湯河原)はスコアを落として3打差の2位。さらに4打差の3位には植野星香(川崎)山口すず夏(相模原)が入った。
幡野は今秋の長崎国体代表に推薦された。
会心のプレーに笑み
大逆転で16歳の女王が誕生した。5打差の2位で出た幡野が6バーディーで五つスコアを伸ばし、自己ベストの67をマーク。2年ぶり2度目の決勝大会で頂点を極めた高校2年生は「本当信じられない。夢のよう」と喜びに浸った。前日苦しんだ苦手のパターが決まった。「会心のショット、会心のパット」と自ら大絶賛したのが14番(432ヤード、パー4)。残り200ヤードからの第2打をピンから5メートルの位置につけ、下りのスライスラインをねじ込んだ。5月のジュニアの部では西コースで85をたたいて号泣した苦い記憶もあったが、「自分を始めて信じられた」と声を弾ませた。
祖父は法政二高時代に主将の4番として甲子園を制覇した経験を持つ、阪神でもプレーした和男さん。スポーツ一家で育ち、父に見込まれて小学5年でゴルフ歴をスタートさせた。伸び悩んだ中学時代に3カ月間競技を離れたこともあったが、「ゴルフは駆け引きが面白い。将来は強いだけじゃなく、人間的にも尊敬されるようなプロになりたい」と今は迷いなく、道をまい進している。
願い通り今秋の長崎国体代表の座を射止め、「(長崎)ちゃんぽんは遠いなと思ってたけど諦めなかった。めっちゃうれしい」。満面の笑みで大会を締めくくった。
(神奈川新聞・東 真一)
林、躍進も悔し涙
「1位以外は意味がない」
悔し涙が止まらなかった。林は初日の5アンダーから一転、3オーバーと大きく崩れた。昨年の10位から大きく躍進はしたが、負けん気の強い17歳が納得できるわけがない。「1位以外は意味がない」。手が届きかけた優勝カップをさらわれた悔しさだけが残った。落とし穴は後半14番(432ヤード、パー4)だった。2打目をグリーン手前のバンカーの縁に打ち込み、横にかき出すのがやっと。その後のアプローチもピンから3メートルしか寄らず、まさかのダブルボギー。「スコアを伸ばさないと勝てないのは分かっていた」とうつむいた。
見せ場はなかったわけではない。最終18番(508ヤード、パー5)の4打目。10メートル近くの複雑なラインを正確に読み、ピンからわずか10センチにつけ、ギャラリーの喝采を浴びた。
将来のプロ転向を見据える。「もっと強くなって来年は絶対に一番上に立てるようにしたい」。悔しさを糧に17歳は成長を続ける。
(神奈川新聞・木田 亜紀彦)
悔しがる植野と山口
○…3位タイはトータル2オーバーの植野(神奈川総合高)と、スコアを二つ落とした鵜野森中2年のホープ山口。植野は昨年の準優勝から順位を一つ落とし、「優勝しか狙っていなかった。ふがいないです」と肩を落とし、山口も「悔しい。チャンスでなかなか決められなかった」と唇をかんだ。ともに24日開幕の日本女子アマチュア選手権に臨む。「課題をしっかり修正して挑みたい」と植野。「ベスト4を目標に頑張る」と山口も気持ちを奮い立たせていた。
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