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先輩のアドバイス 胸に 嶺岸 最後まで集中
2015/6/2 (火)
県アマチュアゴルフ選手権2015は1日、男子の部決勝最終日は2日、相模原ゴルフクラブ・東コース(7245ヤード、パー72)で119選手が参加して行われ、2打差の4位でスタートした嶺岸政秀(横浜)がイーブンパーの72で回り、通算2オーバーの146で初の逆転優勝を飾った。
初日にトップだった義澤秀雄(相模原)は77と崩れ、通算5オーバーの149で2位後退。9位タイでスタートした小原淳(横浜)は73をマークし、通算151の3位に浮上した。
優勝した嶺岸は9月に行われる和歌山国体の県代表に推薦される。
難コースにライバルたちが脱落する中、最後まで安定感を失わなかった。中央大4年の嶺岸が「周りを気にせず、自分のプレーだけに集中した」と、イーブンパーの72で2打差をひっくり返した。
高難度の後半インの2ホールで首位義澤が崩れるのを横目に、連続パーで流れを決めた。10番でコース端の林から4番アイアンでグリーンから20ヤードに寄せると、11番では5番アイアンを握ったショットがピンまで2メートルの位置についた。「プレッシャーもなく、パーパットを決められた。これで山を越えたと思った」
「昔からずっとアイアンを握っていた」と、12歳でゴルフに目覚めて最初に手にしたのがアイアンだ。この日も愛用のアイアンで、自信をもって攻め続けた。
逆転Vに向け、支えにした言葉があった。初めて決勝に進出した2013年、大学の3年先輩でもある荒井健人(現・プロ)が優勝するのを目の当たりにした。
初日を4位で終えた1日の夜、荒井からメールが届いた。「難しいコース。諦めずに粘れば逆転できる。自分もそうだった」。アドバイスが胸にしみた。この日、出だしの1、2番で連続ボギー。「心が折れかけたが、先輩の言葉を思い出したら踏ん張れた」
大学卒業とともに、先輩の背中を追い、21歳はずっと夢だったプロへの道を目指すつもりだ。
(神奈川新聞・深沢 剛)
義澤、後半崩れ準優勝 痛恨ダボ「心折れた」
初日首位の義澤は後半だけで4オーバーと大崩れ。10年ぶりの頂点を逃し、「疲れてきたときにどうにもならない自分がいた。これが実力です」と敗北を受け止めた。落とし穴はアウトスタートの後半に待っていた。10番でこの日三つ目のボギーをたたくと、11番ではティーショットをバンカーへ打ち込み、痛恨のダブルボギー。このホールで同組の嶺岸に逆転を許し、「ボギーならまだ可能性があると思っていたけど…。心が折れました」。失った流れを引き戻すことができなかった。
24歳で初の栄冠に輝いた実力者もことしで34歳。後半の勝負どころでの体力不足も痛感したといい、「出不精なので、まずは歩いてみようかな」と笑う。
2012年に準優勝だったミッドの部が秋に控える。「一つでも二つでも上に行けるように」。悔しさと課題を胸に、再び高みを目指す。
(神奈川新聞・木田 亜紀彦)
小原「よく頑張った」
○…最終日を1オーバーで回った小原が3位に入った。「ところどころもったいなかったけど、(スコア)73は十分。よく頑張りましたという感じ」と振り返った。アウトスタートの1番で2打目をピンから50センチにつけると、続く2番でもアプローチをピン横1メートルにしっかりと寄せて連続バーディーを奪った。
来週から千葉県で行われる関東アマの決勝に臨む。さらなる大舞台での雪辱を誓う31歳は「日本アマを目指して頑張りたい」と気持ちを入れ直していた。
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