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石倉 プレーオフ 制す
2015/6/9 (火)
県アマチュアゴルフ選手権2015、女子の部決勝最終日は9日、大磯町のレイクウッドゴルフクラブ・東コース(6255ヤード、パー72)で行われ、出場129選手が18ホールストロークプレーで競った。首位タイで出た20歳の石倉佳那子(横浜)と、2打差の3位だった専大4年の西山美希(小田原)が通算5アンダーの139で並び、石倉がプレーオフ3ホール目を制して初優勝した。
2打差の3位には、69で回って追い上げた植野星香(川崎)が入った。大会2連覇を目指した幡野夏生(横浜)は通算2アンダーで4位だった。
優勝した石倉は、秋の和歌山国体県代表選手に推薦される。
「憧れ」追い抜き笑顔
3年ぶりにプレーオフまでもつれた女子の部決勝。3ホール目で勝利を決めるバーディーパットを沈めると、石倉は右こぶしを力強く握りしめた。「きょうはずっと緊張していたので本当にうれしい」。重圧から解放されたような笑みが20歳の顔に広がった。「ドライバーを気持ちよく打てた」。そう笑顔で振り返るように持ち味の豪快なショットは、首位タイでスタートしたこの日も絶好調だった。
同組の西山に逆転され、トップと1打差で迎えた後半の17番(360ヤード、パー4)。くの字に曲がる難コースを一直線に切り裂いてピンまで残り30ヤードにつけた。「手が震えるぐらい緊張していた」。四つ目のバーディーを奪い、勝負を振り出しに戻した。
最後まで火花を散らしたライバルは厚木北高ゴルフ部で二つ上の先輩でもある。西山は当時から国体代表として活躍し、プロの登竜門とされる日本女子アマに出場するエースだった。「ずっと憧れだった存在。勝ちたい気持ちが強かった」。その西山からは「ナイスプレー」と健闘を称えられ、プロの舞台での再戦を誓った。
昨年のプロテストでは「気持ちを持っていけず、地に足が着いてなかった」と最終選考で涙をのんだ。神奈川からプロの世界へと飛び込んだ吉田弓美子や木戸愛らの名前を挙げ、「その流れに乗れて自信になる」。3度目の挑戦にて射止めた女王の座。憧れの世界に挑む確かな手ごたえを得た。
(神奈川新聞・木田 亜紀彦)
2位西山 パットの感覚戻らず
人生2度目のプレーオフでまたしても敗れた。専大4年の西山は「パットを打ちきれなかったのが心残り。勝たなきゃいけなかった」と、肩を落とした。首位と2位打差でスタートしたこの日は、好調なショットに支えられて4バーディー、1ボギー。ただ、バーディーチャンスを取り損ねているうちに「硬くなって(パットの)タイミングがずれた」という。
不安を抱えたまま臨んだプレーオフ2ホール目。パー5の18番で約4メートルのバーディートライがショートすぎるなど、最後まで繊細な感覚は戻ってこなかった。「弱さを感じた。あれを決めることができなかったことが敗因」と悔やんだ。
過去4度の国体出場経験を誇り、県アマは5年連続トップ10入り。「苦手意識のある大会だったが、アンダーを出せたのは成長だと思う」と充実感も。今後は「見ていて楽しいと思ってくれるようなゴルファーを目指したい」と大きな夢を語った。
(神奈川新聞・東 真一)
詰めの甘さ悔やむ
○…植野は4バーディーと猛追したが、惜しくも首位と2位打差の3位に終わった。県アマは2年前が2位で、昨年が3位。またも頂点を逃した19歳は「勝つことしか考えていなかった。悔やむとしたら(イーブンパーの)きのう。チャンスでパターを決められなかった。詰めの甘さが目立った」と2日間を振り返った。
今大会を最後にアマチュア資格を放棄するつもり。「目指すは現役慶大生プロゴルファーです」と飛躍を誓っていた。
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