喜びの初栄冠

2004/6/7 (月)

女子の部=吉田

喜びの初栄冠

 グランドシニア男子=籾山


 「神奈川アマ2004」は6月7日、大和市の相模カンツリー倶楽部(6262yd、パー74)で女子の部決勝とグランドシニア男子(70歳以上)の部を行った。女子決勝には98選手、男子グランドシニアには53選手が出場し、18ホールストロークプレーで熱戦を展開した。

 女子の部はアプローチにさえを見せた吉田弓美子選手(厚木北)が2バーディー、2ボギーの74ストロークで、2位と1打差の接戦を制して初優勝を飾った。

2位金子未来選手(厚木)、3位西村麻衣選手(川崎)はともに大学生で、若い選手が上位を独占した。来年の決勝大会のシード権は上位20選手が獲得した。

 男子グランドシニアは籾山博史選手(横浜)が初優勝。やはりアプローチが好調で、1バーディー、3ボギーのトータル76ストロークで王座に輝いた。

(木村敦彦、小林一登 )

総合力向上の証し

接戦制した吉田

 

 1位タイで迎えた最終18番。「緊張で手が震えていた」という吉田弓美子(17)は、ピン奥l・5㍍からのバーディーパットを沈めて初優勝を決め、ほっとした笑顔を浮かべた。

 得意のドライバーを 「今ひとつでした」と 振り返るが、その中での勝利は、アイアン、パターなど総合力向上の証しでもあった。

13番(145yd、パー3)では、第1打を7番アイアンでピン横20㌢に付けてバーディー。同じくドライバーが振るわなかった5月の関東女子アマ決勝でも3位タイに食い込んでおり、「最近やっと自信がついてきました」と笑った。

 高校生、大学生ら若手がしのぎを削る神奈川アマの現状も意欲をかき立てている。最終ホールまで接戦を演じた金子未来は20歳、3位に食い込んだ西村麻衣19歳、同佐藤里菜も18歳だ。「同年代や、年下の選手にはやっぱり負けたくない」と、ライバル心に火がついた。

 試合後行われた表彰式では「日本女子アマでも頑張りたい」と、さらに大きな舞台を目指した。

                            (木村敦彦)

同スコア知らずに

 〇…最終18番で2位に転落した金子未来(20)は「もったいないところが多すぎた」と赤い目で接戦を振り返った。

18番(パー5)。同スコアで並んでいることを知らなかった金子は、2オンを狙ったボールが惜しくもグリーン左のカラーにこぼれた。「もっと慎重ならパターを選んでいたはず」というアイアンでの15メートルのアプローチショットはカップ手前に2㍍ほどショートし、そこからさらに2パットのパー。

「拾えるところで、拾えなかった」と悔しそうに話した。

 日大ゴルフ部で練習を積む金子。優勝した吉田弓美子は、厚木北高ゴルフ部の後輩で、今月末には、その吉田らと日本女子アマに出場する。「ショットの精度を高めて、今度は負けたくない」。金子は次の戦いへ意気込んだ。

籾山

「強気」が流れ寄せる

さえ見せたアプローチ

70歳以上の部は、初出場の籾山博史(70)がアプローチにさえを見せて栄冠に輝いた。

 断続的に激しい風雨に見舞われた悪コンディション。ぬかるんだ芝に苦戦してスタートの10番はボギーをたたいたものの、すぐに11番のバーディーで帳消しに。「リラックスしようとすれば、かえってミスが出る。どんなことがあっても魂を入れなければ」という強気のプレーが流れをたぐり寄せた。

15番(401yd、パー4)で難しいアプローチをピン横1㍍に寄せたが「痛恨のパター」(籾山)でボギー。しかし、トータルでは3ボギーと安定し、「ほとんどが残り1㍍以内に寄せられた」と話すアプローチショットが勝因となった。

 ゴルフ歴25年で、昨年のミッドシニア(65歳以上)の部は4位タイ。アマチュアの公式タイトルは初めてといい「生涯のメモリアル。非常に感慨深い」と喜びを爆発させた。

15年前から難聴を患い「集中力に弱点がある」と話す。それでも、ラウンドは「いらいらする自分の気持ちとの戦い」と前向き。「80歳までたゆまずひるまず挑戦し続ける」と、ますますの健闘を誓った。

                             (小林一登)

成績表はこちら

6月7日 グランドシニア男子の部 相模C.C.(PDF)
6月7日 女子決勝 相模C.C.(PDF)