2009/3/30 (月)
ゴルフの「神奈川アマ2009」ジュニアの部が3月30日、相模原市の相模原ゴルフクラブ東コースで行われ、10~13歳の男女(ともに5579yd、パー72)、14~I7歳の男子(6722yd、パー72)、同女子(5926yd、パー72)の4部門に140人が参加し、熱戦を展開した。
10~13歳男子はユ-バンク誠(横須賀)が74で初優勝。同女子も高橋恵(横浜)が75で初めて頂点に立った。
14~17歳女子は木戸侑来(横須賀)、同男子は伊澤秀憲(鎌倉)がともに75で制し、それぞれ6月8日に同クラブで行われる男子、女子の部の決勝ラウンドに進出した。
10~13歳 男子
ユーバンク誠(横須賀) 初優勝
小 技 キ ラ リ
パッティングが良かった。でも、もう少しいけたと思う」。10~13歳男子で2位に4打差をつけたユーバンク誠は、初優勝にも満足はしていなかった。
パープレーにまとめた前半のアウト。ここでリズムをつかんだ。2、9番のロングでともにバーディー。フェードボールを多用し、ピンに絡ませた。
グリーンは予想以上に速かったものの、すぐに順応できた。ピンをデッドに狙わずアプローチは手前からランを計算して攻めた。「得意」だというパットとかみ合い、13歳とは思えない小技でコースを攻略していった′。
昨年は88で8位。ストレートボールはもとより、フェードやドローボールを自在に操るため、スイングを改造した。
全国中学校ゴルフ選手権春季大会(3月26、27日)で12位。技術は確実に上がった。
3歳から始めたゴルフは週に2回の練習。素直さに加え、好きなテレビも我慢して時間さえあればパッティングの練習に充てるストイックさが、今回の優勝につながったともいえる。だが本人は「ドライバーがフェアウェーを何回も外れた。もう少しコントロールしたい」と貪欲だ。
目棟は石川遼。ただ世界に目を向ければ「アイアンの切れとパッティングが最高」と、この復活Vを決めたタイガ・ウッズ(米国)にあこがれる。
米海軍横須賀基地内のミドルスクールに通う3人兄弟の長男の夢は、世界へ広がる。
(神奈川新聞・鈴木 秀隆)
10~13歳 女子
高橋 恵(横浜) 初の頂点
経験積み精神面成長
小学校5年生から6年生への1年間は、少女を大きくさせたようだ。「精神的に成長した」10~13歳女子で、2位に3打差をつけて初優勝した高橋恵の笑顔は自信に満ちあふれていた。
「前半は苦しかった」。速いグリーンに苦戦し、ダブルボギー二つ。3オーバーで終えた。しかし、そんな中でも焦らずに、後半の1番(361yd、パー4)でバーディーを奪って首位浮上。「前半のことは忘れ、次へ次へ意識を切り替えた」。結果的に後半は36で乗り切った。
昨年は85で5位。最後まで気持ちの切り替えができなかったが、1年経ってその課題を克服した姿がここにある。「なんでも経験が重要。調子が悪い時の経験も生かすことが大事なんだと気づいた」と分析する。
「ハーディーを欲張らず、パーを取ろう」という気持ちの余裕。さらに逆転しても意識せず、「他人のことは考えず、自分のことに集中していた」。
4月からは県外の中学校に通う予定で、大会出場はこれが最後。「昨年からの目標にしていた優勝ができて、うれしかった」と笑顔が輝いた。 (神奈川新聞・鈴木 秀隆)
木戸と伊澤も栄冠
○…14~17歳の女子で2位に4打差をつけ優勝した15歳の木戸侑来は4月から高校生。規定変更前の2007年に12~14歳女子でも制しており、中学時代に2度の栄冠に輝いた。「ボギースタートでパットが入らず嫌な予感がしたが、耐えた」
後半は15番から3連続バーディーを奪う猛チャージ。「これが大きかった。昨年は2位で悔しかったので、今回は優勝できてよかった」とホッとした様子だった。
男子で優勝したのはプロゴルファー伊澤利光を叔父に持つ17歳の高校2年生伊澤秀憲。中学2年だった05年に、12~14歳男子を制しているが、「トラブルがあってもそこで崩れないように我慢強くなった」。
今大会では、レベルが高いドローでラウンドしたことが刺激になったといい、「8月の日本ジュニア選手権で勝てるように頑張りたい」とさらなる活躍を誓った。
男子10~13歳の部
女子10~13歳の部
男子14~17歳の部
女子14~17歳の部