杉山が初優勝



2014/6/3 (火)

 神奈川のアマチュアゴルファーの頂点を決める県アマチュアゴルフ選手権2014(県ゴルフ協会主催、神奈川新聞社など共催)の男子の部決勝最終日が3日、相模原市南区の相模原ゴルフクラブで行われ、杉山知靖(横浜)が通算イーブンパーの144にまとめ、初優勝を飾った。
 初日2日は1オーバーの3位タイにつけていた杉山選手はショット、パットともに好調で、首位との3打差を逆転してタイトルをつかんだ。
(神奈川新聞・木田 亜紀彦、小林 剛)

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 県アマチュアゴルフ選手権大会2014、男子の部決勝最終日は3日、相模原ゴルフクラブ・東コース(7245ヤード、パー72)で120人が参加して行われ、3打差の3位タイでスタートした杉山知靖(横浜)が1バーディーの71で回り、通算イーブンパーの144で初優勝を飾った。
 杉山はティーショットやパットがさえ、安定感のあるプレーで逆転で頂点に立った。首位で出た堀川未来夢(海老名)は4バーディー、7ボギーと出入りが激しく、1打差の2位に終わった。3位には鈴木優也(相模原)が食い込んだ。また桐蔭学園中1年の森山友貴(横浜)と伊勢原中3年の内田直輝(伊勢原)がともに10位以内に入る健闘を見せた。
 優勝した杉山は10月に行われる長崎国体の県代表選手に推薦される。

杉山 堂々ノーボギー

 奪ったバーディーは一つ。それでも堂々と胸を張れるノーボギーだった。トップと3打差を逆転して、2度目の出場にして栄冠を勝ち取った杉山。「ことし一番いいゴルフができた。ノーボギーのラウンドはなかなかできない」。中央学院大ゴルフ部3年の21歳は誇らしげな表情で優勝カップを両手で掲げた。
 刻むところは正確に刻み、攻めるところは大胆に攻めた。前半5番(206ヤード、パー3)の第1打。風向きを正確に読み、「思い描いていた通りの軌道」と右に緩やかに曲がるフェードボールでピンそばに寄せ、楽々パットを沈めた。
 以降、バーディーはなかったものの「びっくりするくらい良かった」と本人も驚くほどショットがさえ、安定したゴルフを披露。アプローチも確実にグリーンを捉えた。
 この日は「学生ゴルフ界で知らない人はいない」と尊敬している日大の堀川とともに最終組で回った。表彰式前には、その堀川から「杉ちゃんおめでとう。これで国体だ」と祝福された。その言葉が何よりうれしい。
 10日からはこのコースで関東アマの決勝に臨む。「自分にとっては相性のいいコース。ここでプレーできることに感謝の気持ちを持ってプレーしたい」。これからも謙虚に前へ進む。
(神奈川新聞・木田 亜紀彦)

逸材、一打に泣く
堀川 無念2位

 首位スタートの堀川が3オーバーと崩れ、悲願の初Vに1打及ばなかった。昨秋の国体で2連覇を飾り、プロ転向も視野に入れる21歳の逸材は「神奈川アマはこれで最後の予定。一度は勝ちたかった」と悔やんだ。
 後半15番(346ヤード、パー4)が命取りとなった。第2打を下り3メートルに寄せ、「どうしても入れたい」と気合を込めたバーディーパットはカップに嫌われ、1メートルオーバー。動揺を引きずるかのように返しのパットも決められない。「『たら、れば』ではないけど、結局あの一打が…」。痛恨のボギーに泣いた。
 父親の影響で6歳からクラブを握った。小学4年生から毎年のように県アマに出場し、磨いた腕を披露してきた。強豪の日大ゴルフ部の主将として、2012年の関東アマ王者として、今度こそ優勝カップを掲げたかった。
 「まだまだ下手ってこと。もっと練習しないといけない。この悔しさを忘れずに」。その向上心がある限り、若きゴルファーの前途はきっと明るい。
(神奈川新聞・小林 剛)

けがの功名で3位

 ○…初日10位タイにつけた鈴木が過去最高の3位入賞。2年前の5位タイを上回る好成績に、「(15位までの決勝)シード権がほしかったので素直にうれしい」と相好を崩した。
 ここ一番の集中力が光った。後半16番(182ヤード、パー3)で1打目をピン手前3メートルにつけると、「昨日は短いパットが多かった。オーバー気味に」と前日の課題を修正し、四つ目のバーディーを奪った。
 昨秋、プレー中に左手首を骨折。打ち込みに励めなかったが、ランニングで下半身を強化したほか、ストレッチで柔軟性も高めた。「けがをして良かったかな。体を鍛えられたし」。土台となる肉体をしっかりつくった34歳が輝いた。

中学生コンビが入賞

 ○…中学生コンビがそろって上位入賞した。7位タイに入った森山はショットの安定感を欠いたが、「パターとアプローチでしのぐことができた」と満足げ。最終日はトップの杉山と並び、71をマークした内田は初日の48位タイから大きく躍進しての10位タイに「このコースでアンダーパーは大きい」と喜んだ。
 昨年小学生の部で優勝した森山は「ショットを修正して日本アマを目指したい」とさらなる飛躍を誓い、6月に関東中学校選手権に出場する内田は「100ヤード以内のショートゲームをしっかり練習する」と意気込んでいた。

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