2015/9/7 (月)
神奈川アマチュアゴルフ選手権2015は7日、戸塚カントリー倶楽部・西コース(6119ヤード、パー72)でミッド女子(30歳以上)の部決勝を行い、94人が18ホールストロークプレーで競った。3オーバーのトータル75で倉田夕子(秦野)と松尾律子(藤沢)が並び、マッチングスコアカード方式で倉田が初優勝を飾った。
79ストロークまでの上位5人が2016年に行われる同選手権の一般女子の部決勝への出場権を獲得した。
連覇逃すも松尾充実
昨年の女王・松尾は前回大会と同じ3オーバーの75をマークしながら連覇を逃した。それでも「昨年タイトルを取ったことで周囲の見る目も、自分自身の意識も大きく変わった」と充実の表情をのぞかせた。
ぬかるんだ地面に飛距離が伸びずに苦しんだが、同組で回った6位の塩谷(横浜)の存在に刺激を受けた。前半のアウトを1オーバーの37にまとめ、難所の15番も踏ん張ってパーセーブ。「スコアも途中で並んでいた。同組にライバルがいることが励みになった」と笑顔で振り返った。
「一球入魂」思い乗せ
「ずっと欲しかったタイトル。自分でもありえないと思うくらいすごいこと」。ゴルフ歴21年の43歳。倉田はこれまで無縁だった優勝トロフィーの重みをかみしめた。距離の長い高難度のコースに加え、雨で地面はぬかるんでいた。「6ホールはボギーでも仕方がない。よくても6オーバー」と開き直った。インスタートの10番でいきなり7メートルのバーディーパットに成功し、ロングホールの13番でもバーディーを決めて流れに乗った。
前半を1オーバーの37で折り返し、「後半はどきどき。一つ一つ精いっぱいパーを狙った」とアウトコースも2オーバーで耐えしのいだ。
悔しさも知っている。昨年の関東女子ミッドアマチュア選手権、日本女子ミッドアマチュア選手権では1打差でシード権を逃した。「一打の重みを痛感した。一球入魂の思い」と集中力を途切れさせなかった。
25歳からゴルフ場でキャディーの仕事をしながら、一人娘の奈菜さんを育てた。この日の試合前にも奈菜さんからのエールを力にした。「自分を支えてくれる多くの人たちのおかげ」と感謝の言葉を繰り返した。(神奈川新聞社・深沢剛)
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