
2019/6/19 (水)
神奈川県アマチュアゴルフ選手権2019女子の部決勝最終日は19日、大磯町のレイクウッドゴルフクラブ・東コース(6327ヤード、パー72)で102選手が参加して行われ、前年優勝者で宮崎中3年の相原紗奈(川崎)が69で回り、通算4アンダーの140で並んだ本明夏(横浜)とのプレーオフを制して2連覇を果たした。
初日首位に立った森彩乃(小田原)は75で回り、通算2アンダーの142で3位となった。
また、ミッドカテゴリー(30歳以上)の最上位者に贈られるベストミッドには塩田美樹子(横浜)が、シニアカテゴリー(50歳以上)のベストシニアには楠本和子(同)がそれぞれ輝いた。
会心パットで快挙
4年ぶりにプレーオフまでもつれた女子の部決勝。およそ7メートルのバーディーパットがカップに吸い込まれた瞬間、宮崎中3年の相原は右手で小さくガッツポーズをつくった。「久しぶりに緊張した。連覇できるなんてとてもうれしい」。2006~08年に3連覇した木戸愛以来の連続優勝だ。
昨年は史上最年少で制したが、今大会の初日は5位スタート。「諦めちゃいけない」。前半を1アンダーで終えると、パー3の後半13番は約13メートルものパットを沈めて連続バーディー。人生初のプレーオフでも、1ホール目で勝負を決められたのは「13番の残像があって、ラインがイメージできた」からだった。
幼い頃から父・淳一さん(44)の練習に付き添っているうちに、いつの間にかクラブを握っていた。以来、二人三脚で高みを目指してきた。「人間なんだから、一度や二度の失敗はある」との父の言葉を座右の銘に、大舞台でも物おじしないようになった。
「飛距離があって、しっかりまとめる。何せ同じ神奈川」という湘南学院高時代に県アマで活躍した原英莉花が憧れだ。その20歳はくしくも、2日のリゾート女子でプレーオフを制し、ツアー初優勝を果たしたばかり。「原さんのような、みんなに応援されるプロゴルファーになりたい」。15歳の夢は膨らんでいく。
本は準優勝 「今年は勝ちたかった」
スコアを伸ばす相原とは対照的に、トップと1打差でスタートした本はショットが安定しない。最終18番で何とかバーディーを奪いプレーオフに持ち込むと、「よし」と気合を入れ直した。
その1打目。距離で先行したが、その先は相手が上手だった。先にグリーンを捉えられ、「もっと寄せなきゃと気持ちが空回りした」。グリーン右手前に打球がそれ、3打目のアプローチもピンに寄せきれない。一発で沈めた相原のパットに「あぁ、終わっちゃった」と肩を落とした。
2年連続で同じ相手に屈し、2位に終わった新潟・開志国際高3年の本は「今年は勝たなくちゃいけなかったし、勝ちたかった」。今秋、プロテストに挑戦するため、県アマを優勝して、日本女子アマチュアゴルフ選手権で上位に入り、一発で合格-。そんな青写真を描いていたからだ。
男子の部決勝で史上最年少初優勝を飾った弟・大志からは、「『きょうだい優勝』しようね」と応援もされていた。
悔しがったのもつかの間、「皆に応援される選手になりたい」と強く語った。気持ちをすぐに切り替えられる心の強さは十分、プロ向きだ。
(記事は神奈川新聞より)
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